お別れを言わなければならない。

 去年から抱えている仕事がある。私がリーダーではないが、サポートする役目を持って、毎日取り組んでいる。普通はリーダーのみが仕事を回すが、たまたま規模の大きい仕事なので、毎日顔を出している。ささやかだが、担当する仕事ももらい、信頼を得ているような気がする。

 それは私が今の職場で一番力を入れていることだ。ただ、その仕事を頑張れば頑張るほど、自分の首が締まる。本来の主となる仕事の時間を無限に食っていく、主となる仕事の準備ができず、苦しいと思うことが何度もあった。そうならないために、起きている時間はずっと仕事をしている。残業時間が150時間を簡単に超える。正真正銘の漆黒のブラックだ。給料は変わらない。主となる仕事に見合った給料が入る。

 

 この2年間はその仕事のことしか覚えていない。

 

 今日病院で、今の自分の状況と来年の自分の状況をベラベラと話をした。話しながら自分の頭の中を整理した。やはり、主となる仕事を優先し、もう一つの方を切らないといけない。ただ、その仕事のおかげでいろいろな経験ができた。できれば続けたいという思いもあるし、もううんざりだという気持ちもある。完全に相反している。

 「この仕事からは手を引きます」とリーダーに言わなければならない。その仕事への執着というより、リーダーと一緒に過ごす時間がなくなってしまうことが悲しい。

 本当は思いのまま、全部のことをやりきりたいが、私には能力と体力の限界がある。

本当は明日のためにもう寝ないといけないのに、相談相手がいないからここに書いている。ここに書いて解決できる問題ではないのはわかっている。誰かに「もうやめていいよ」と言ってもらいたいという甘えた考えが書かせている。

 

 今はもうガッカリされても、嫌われても、嫌がられても、不利になっても、休みがほしい。時間に迫られて、追い詰められるのには疲れてしまった。

 

 今日気まぐれに9月分の残業時間を正直に入力してみたら、200時間を簡単に超えた。働くとは何だろうか。生きるため?自己実現のため?自分が壊れてしまうのがわかっているのに、そこに向かって走っていくことが仕事なら、やめてしまう方がいいと25歳の時に決めた筈だ。

 

この2年間で、辛かったけど、たくさんの思い出や感動や達成感や絆ができた。それは幸せなことだ。それでもこの幸せは捨てなければならない。幸せを捨てることで起こる不幸を恐れるのは私の幸福論に反する。

 

リーダーと彼らにお別れを言わなければならない。